大月書店の民族差別・思想差別・言論弾圧事件(大月書店が私に働いた仕打ちはこれらの要素を持っています)、及び団交拒否による不当労働行為事件に対し、支持を表明してくださるみなさまに対して、報告いたします。
 
 福岡地区合同労働組合の組合員である私は、福岡県労働委員会において、実質的な団交拒否を続ける大月書店に対して、昨年より不当労働行為に対する救済を申し立てていました。この度、福岡県労働委員会は、私の労働者性を認めず、不当にも救済申し立てを棄却しました。
 
 しかし、重要なのは、今回否定されたのは私の労働者性であって、大月書店が民族差別などを働いたかどうかではない、ということです。
 
 「実質的な団交拒否」というのは、私の居住地も組合の所在地も福岡県であるのにも関わらず、大月書店は、福岡地区合同労働組合からの要求書に対し、あくまでも会社所在地である東京での団交開催に固執し続けたことです。
 
 こうした「実質的な団交拒否」を不誠実団交と言い、労組法では不当労働行為として定めています。
 
 福岡地区合同労働組合は、やはり本社が福岡ではなかったサン・パートナーの係争において、「福岡での団交開催」命令を獲得し、これは中央労働委員会を経て、既に命令が確定しています。
 
 大月書店は、当初、私たちの組合の要求に対して、東京開催という条件付きでしたが、団交には応じると回答書を送っていたのです。しかし、労働委員会に救済申し立てを起こすと態度を翻し、合理的な理由も述べることなく、「撤回する」としました。
 
 団体交渉というのは、使用者の側に対して弱い立場にある労働者が、団結することで交渉力を獲得しようとするものです。ですので、組合が交通費その他を負担して、遠隔地である会社の所在地で団体交渉を開くことは、団体交渉の趣旨から言って、本末転倒なのです。
 
 また、私は、民族的・思想的なアイデンティティを捨てて、大月書店の指示に従うか、それとも、それらのアイデンティティを守って、翻訳契約を失うかという、非常に困難な立場に立たされたのですが、そうした困難は独力では解決できません。
 
 今回の福岡県労働委員会の今回の判断は、不当であると同時に、非常に保守的なものでした。
 
 労働委員会という場では、「労働者性」を判断するに当たって、労働基準法研究会「労働基準法の『労働者』の判断基準について」や労使関係研究会「労働組合法上の労働者性の判断基準について」といった辺りに示された判断基準が、デファクトスタンダードとなっています。
 
 私たちの組合では、「労働者」概念をより広くとった、革新的とも言える川口美貴『労働者概念の再構成』(2012年)を武器として、労働委員会で主張しました。
 
 また、前述のように大月書店事件は、民族差別、思想差別、言論弾圧としての性格も持ち合わせています。この点についても、労働委員会という場ながら、人権の問題として、ある程度は主張することができました。
 
 労働者性を判断する学説が複数あるのだから、それを踏まえて判断されるべきであるとの主張を、労働委員会にて展開したのですが、福岡県労働委員会の命令書には、私たちが特に念入りに述べたこの主張すら、触れられていません。あくまで、従来通りの基準に則った判断を下しました。
 
 それにまた、「労働者性」が争点として挙げられたのは、労働委員会が大月書店側の主張に引きずられたものです。労働委員会は、労組法に「労働者が団結することを擁護」するものとして定められているのだから、その点も不当であると言えます。
 
 大月書店側が、特に私の労働者性に焦点を当てた主張を展開した理由としては、団体交渉となれば、民族差別などが問題とならざるを得ないために、それを回避し、会社のメンツを守るためだと考えられます。
 
 今後の手続きとしては、中央労働委員会に再審査を請求するか、地方裁判所に行政訴訟を起こすかという二つの道があります。
 
 不当な棄却命令が出たところで、今後も闘い抜いていく決意に変わりはありません。それどころか、ますます闘う決意を強くしております。今後とも、ご支持のほどをよろしくお願いいたします。






# by BeneVerba | 2014-08-16 17:43 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

 大月書店不当労働行為事件は、地方労働委員会にて、七月二八日に双方が最終準備書面を提出し、後は判断を仰ぐばかりとなりました。それに先立つ審問においては、大月書店社長中川進に反対尋問を行い、主張の矛盾点を明らかにすることができました。

 例えば、私に民族差別・思想差別を働いた当時の担当編集者岩下結が、翻訳者の訳文に口出しするタイプであることを明らかにできたことなどです。他にも、組合の仲間の質問に答えて、中川が思わず『ウォール街を占拠せよ——はじまりの物語』が売れていたら、私との次の契約もあったと答える場面もありました。

 私が大月書店と争議を構えることにしたのは、お金が目的ではありません。もし、お金が目的だったら、朝鮮民族としてのプライドを捨てて、「反原連批判をやめよ、日の丸批判をやめよ」という岩下の指示に従い、二冊目の契約を得ていたことでしょう。

 しかし現実には、争議を闘い続けて、お金が減る一方なのです。闘いを継続するには、資金が必要です。心苦しくも、私は、皆様方にカンパのお願いをしなければなりません。

 翻訳者が出版社に団体交渉を挑むのは、前代未聞の事態だといわれます。大月書店は当初、私たちの組合の要求書に答えて、付随的な条件こそ違ったものの、団交に応じる旨回答していました。その点を地労委でも訴えたのですが、不本意にも大月書店側の主張を飲む形で、団交拒否(不誠実団交)以外にも、私が労組法上の労働者であるか否かも争点とされました。

 この点を理解するのに、決め手となるのは「労働者」概念です。私たちの組合では、川口美貴『労働者概念の再構成』を参考にして、翻訳者も労働者であると堂々と主張しています。この主張が行政委である労働委員会で認められるなら、労働者の概念を拡張することになると考えています。

 この闘いは、勝ち目が薄くとも闘わざるを得ない闘いであり、負けられない闘いです。八月中にも労働委員会の決定が出るとされています。どんな結果が出ようとも、民族差別を受けたという当初の怒りを寸毫も忘れることなく、闘い続けていきたいと思います。

 何卒、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


▼カンパのお願い
郵便振替
口座名義:芦原省一
口座記号:01710-5-72665

店名:一七九
預金種目:当座
口座番号:0072665
*ゆうちょ銀行以外から振り込む場合

# by BeneVerba | 2014-08-09 11:26 | お知らせ | Trackback | Comments(0)
 二〇一一年、私がツイッターを初めてそれ程には経っていない頃だ。渡邊芳之帯広畜産大学享受が、差別語について話しているのに危うさを持ち、次のようなメンションを付けた。当時は、エスニシティを公表していなかった。

渡邊芳之(@ynabe39)
だからさあ「この言葉を言ったら差別になる」とか「この言葉なら差別にならない」なんてないのよ。あなたが差別してればどんな言葉も差別になるし差別してなければどんな言葉でも差別じゃないのよ。
2011年6月21日

渡邊芳之(@ynabe39)
当事者にはわかりますよ。当事者なんだから。 RT @BeneVerba: 誰が当事者で誰が当事者でないか、あらかじめわかるはずもないでしょう。
2011年6月21日

渡邊芳之(@ynabe39)
だからどうした? 何を言おうと「あなたが差別していない」という保証などないよ。RT @BeneVerba: でも当事者は、差別されることを恐れて、「何々が差別語だとされているのは言葉狩りだ」みたいな議論に参加しないかもしれません。
2011年6月21日

渡邊芳之(@ynabe39)
「自分は非当事者だが差別してない,自分以外の非当事者は差別している,だから差別撲滅のために活動している」みたいな人はいちど死ねばいいと思う。2011年6月21日


 渡邊が、私を日本人と誤認として見ているのは、明らかだろう。その上で、「死ねばいい」とまで言う。一方私の方は、非常におぼろめかした書き方をしている。

 自分のルーツを語ることは、プライバシーに属する。自分のルーツを語っていなかったからと言って、渡邊の差別性が消えてなくなるわけではない。

# by BeneVerba | 2014-07-10 10:43 | Trackback | Comments(0)
 在特会の行う街宣のみが差別デモなのではない。日の丸掲げ、右翼と一緒に歩くようなデモもまた、思想信条や、参加者のルーツによって選別しているという点で差別デモなのだ。

 この点を抜きにする者に、三・一一からの運動を語っても上滑りするだけである。

 そして、今も、日の丸の掲げる反原発運動は行われている。それは安倍政権の上からのファシズムに対して、下からのファシズムとして、ファシズムを補完する役割を果たしている。

 希望のなき時代は、これからも続くだろう。

# by BeneVerba | 2014-07-10 09:39 | 意見 | Trackback | Comments(0)
 反原発運動の国民運動化において、原田裕史という人物の罪は重い。2012年の段階で、彼は反原発運動への日の丸の持ち込みを肯定的にとらえている。それは、もちろん日の丸の下に束ねられたくない、というものを排除するものであり、マジョリティに媚びを売るものである。そして、彼らは負け続けている。

原田裕史 (‏@harada_hirofumi)
原発というのは「親方日の丸」の代表選手の一つです。ですから「日の丸」は敵の象徴でもあります。 原発政策に抗議の場に日の丸が立つこと「反旗が翻った」という意味を持ちます。 もともと敵の象徴ですから気分が悪くて当然ですが、闘いに於いて「反旗」は大事にしなければならないと思います。
2012年6月10日




 また、あろうことか、原田は私が精神医療ユーザーであることをいうことで、私の発言内容そのものがとるに当たらないものであるかのような印象操作すら行っている。

原田裕史 ‏(@harada_hirofumi)
@BeneVerba 療養中ならTwitterで議論しようなんて思わない方が良いですよ。 碌なことが無いから。
2013年9月14日




# by BeneVerba | 2014-07-10 02:56 | 意見 | Trackback | Comments(0)
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