翻訳:ウォール街を占拠せよ - 時が満ちたイデアを立ち退かせることはできない
時が満ちたイデアを立ち退かせることはできない
You can't evict an idea whose time has come.
2011年11月15日 - ウォール街を占拠せよ
原文:http://occupywallst.org/article/you-cant-evict-idea-whose-time-has-come/

 大規模な警官隊が、今まさに我々を立ち退かせようとしている。過去二ヶ月の間「ウォール街を占拠せよ」の本拠地であり、アメリカ中に、そして世界中にさえ広まった99%ムーブメントの生誕の地であるリバティ広場から、我々を。

 警察の急襲は、ちょうど午前一時を回った時から始まった。支持者や盟友たちがニューヨーク中から結集し、現在はフォーリー・スクエアに集まっている。支持者たちはまた、来るべき日に向けて、占拠を含む抗議行動の計画を練っている。

 時が満ちたイデアを立ち退かせることはできないのだ。

 二ヶ月前、数百人のニューヨーカーたちが、ウォール街の入り口で野営を始めた。それ以来、「ウォール街を占拠せよ」運動は、国家的な、そして国際的な象徴となった――類似した流儀の占拠運動がアメリカ中の、そして世界中の街で出現すると共に。今なお成長中のこの民衆運動は、経済、民主主義、そして我々の未来についての国民的話法を著しく変えた。

 アメリカ人は今、私たちの社会における富と権力の集中強化について語り、最富裕層の1%が我々の政治制度にかけた拘束について語っている。アメリカ人はますます、我々の経済危機と民主主義の危機は、体制の問題だと見なすようになっており、治療のためには集団的な行動が必要だと感じている。そしてまた、アメリカ人はますます、自らを99%の一人だと見なすようになっており、「もうたくさんだ!」と言うようになっている。

 この成長が著しい運動は、単なる抗議活動、占拠運動、あらゆる戦略を越えるものである。この運動における我々とは、物理的な占拠に参加可能な人々よりも、遙かに幅広いものなのだ。この運動とは、食料品などを送ってくれたり、友達や家族と社会の根底にある問題について話したり、この市民的なプロセスに巻き込まれるべく、何らかの形で行動を起こした全ての人々のことなのだ。

 今この時、本来のアメリカが持つ力の再発見において、不足はない。それは、我々全員に影響を与えている危機に対処すべく行動を起こすため、市民として協力し合う時に発揮されるのだ。

 そのような運動を立ち退かせることはできない。おそらく何人かの政治家たちが、我々を公共の空間から――つまり私たちのものである空間から――物理的に排除しようとし、それに成功したのかもしれない。物理的には。だが、我々はイデアをめぐって闘っているのだ。我々のイデアは、我々の政治組織は我々人民に仕えるものでなくてはならないというものだ――巨大な富と権力を蓄えた人々だけに仕えるのではなくして、全ての人々に。我々は、それが民衆に高く受け入れられたイデアであると信ずる。そして、それが、なぜこんなにも多くの人々が、直ちに自分と「ウォール街を占拠せよ」を結びつけ、99%ムーブメントに共鳴したのか、その理由であると。

 時が満ちたイデアを立ち退かせることはできない。



訳者コメント:
 「ウォール街を占拠せよ」運動が、リバティ広場から強制的に立ち退かされるという緊急事態を告げる先の文書に続いて発表された文書。発表された時刻は午前1時36分になっており、文中にもある通り強制排除が進行中の中で発表された文章だ。

 これ自身が重大な局面における重要な文書であるだけでなく、他にも着目すべき点は多い。「国民的話法(national narrative)を変えた」、「我々はイデアをめぐって闘っている」という箇所などは、この運動の本質を物語るものだと思われる。「自由民主主義」社会において、人々の間で当然視されている話法を変えるということは、政治的な行為であり、イデオロギーにおける闘争なのだろう。そして「ウォール街を占拠せよ」は確かにそれに成功しつつある。

by BeneVerba | 2011-11-16 02:58 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)
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