翻訳:アンジェラ・デイヴィス - 全てのマイノリティは新しいマジョリティである [1/2]
全てのマイノリティは新しいマジョリティである
The All Minority Are The New Majority
2011年10月30日 - アンジェラ・デイヴィス
原文:
http://pastebin.com/9sEVQv2K
http://www.youtube.com/watch?v=HlvfPizooII


 この午後に、あなた方の中に加わるのは本当に名誉なことです。なぜなら、あなた方は私たちの政治的な世界を再発明したのですから。あなた方は、私たちの集団的な情熱を新たにしました。あなた方は、抵抗の共同体を築くことは未だ可能だと私たちに思い起こさせてくれました。あなた方は、私たちに、その参与、献身、協働の姿勢を示し続けています。階級的ヒエラルキー、人種的ヒエラルキー、ジェンダー・ヒエラルキー、セクシャル・ヒエラルキーを容認することを拒否するあなた方の姿勢を。

 あなた方の運動は、マイノリティに対して立ち上がることを、マジョリティに呼びかけるものです。あらゆるマイノリティは、今や新たなマジョリティとなったのです。

 そうして、私たちはウォール街に対して「ノー」と言うのです。大銀行に対して「ノー」と言うのです。年に数百万ドルも稼ぐ大企業の経営陣に対して「ノー」と言うのです。学生の抱える負債に対して「ノー」と言うのです。強制排除に対して「ノー」と言うのです。警察の振るう暴力に対して「ノー」と言うのです。グローバルな資本主義に対して「ノー」と言うのです。刑務所産業複合体に対して「ノー」と言うのです。レイシズムに対して、階級的搾取に対して、ホモフォビアに対して、ゼノフォビアに対して、トランスフォビアに対して、身体障碍者への差別に対して、環境汚染に対して「ノー」と言うのです。そして、私たちは、軍隊の占拠に対して「ノー」と言うのです。戦争に対して「ノー」と言うのです。

 私たちは「九九%」として団結しています。この場所に共同体として集うという決断をしたことに関して、あなた方には重大な責任があります。いったいどうすれば、私たちはともに結びつくことができるのでしょうか?どうすれば私たちは、過度に単純化されたものでなく、抑圧的なものでもない統一の中で結びつくことができるのでしょう?どうすれば私たちは、複雑でありながら、解放するような統一において、結びつくことができるのでしょうか?

 ここでアフリカ系のフェミニスト、オードリー・ロードの言葉を喚起したいと思います。「ことなりは単に容認されるべきものではなく、私たちの創造性が誘電体のように火花を散らすために必要な、極性の元となるものとして見なされなくてはならない」。

 このような複雑な統一の中において、私たちは、人生に対して「イエス」と言うのです。幸福に対して「イエス」と言うのです。共同体に対して「イエス」と言うのです。教育に対して、教育の無償化に対して「イエス」と言うのです。経済的な、人種的な、ジェンダー的な、セクシャルな平等に対して、「イエス」と言うのです。そして、私たちは想像力に対して「イエス」と言うのです。創造性に対して「イエス」と言うのです。希望に対して、未来に対して「イエス」と言うのです。

 最後に、私の故郷であるカリフォルニア州オークランドについて、少し述べたいと思います。「オークランドを占拠せよ」での警察の襲撃については、ご存知ですね。スコット・オルセンはまだ病院にいます。オークランドのジェネラル・アセンブリーは、改名されたオスカー・グラント広場で集会を開き、警察の襲撃に応答すべく、一一月二日のゼネストを呼びかけました。ゼネストは革命的なことです。

 オークランドの抗議者たちの言葉を、あなた方と分かち合いたいと思います。「オークランドを非植民地化せよ」「我々は九九%だ」「我らは団結し立ち向かう」「二〇一一年一一月二日」「ゼネスト」「労働を拒否せよ」「学校を拒否せよ」「あらゆる場所を占拠せよ」。


 どうもありがとうございました。



訳者コメント:
 アンジェラ・デイヴィスが、昨年10月30日にワシントン・スクエア公園で行った講演の前半部分。時間的な問題と分量の問題から、質疑応答は省いてまずスピーチ部分だけをアップロードすることにした。後半の質疑応答部分は、明日以降に投稿する予定(あくまでも予定)。

 アンジェラ・デイヴィスについて、私は偉そうに語れる者ではないのだが、アメリカ共産党とブラック・バンサー党の両者に深く参与した彼女は、傍らに置くことが許されない、多様な方向性を指し示す現代アメリカ史の一つのイコンであるように思われる。

 例によって、書き起こしと動画の両方を参照しつつ、より正しいと思われる語句を選んで訳していった。不明瞭な点は思い切って意訳した。こうした問題について、読者からの指摘があれば幸いである。なお、このスピーチで「フェミニスト」と呼ばれているオードリー・ロード(Audre Lorde)は、ニューヨーク生まれの詩人、作家、アクティヴィストで『Zami: A New Spelling of My Name』などの著作がある。

7/18の変更点:
 「a unity that is complex, and emancipatory」の部分を訳し忘れていたので追加。その他この翻訳を元に日本語字幕付き動画を作成する際に気になった箇所を二、三修正。

by BeneVerba | 2012-07-17 15:16 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)
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