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二〇一一年六月一一日は、私にとって重要な日の一つである。それは一言で言って、反原発運動が変質した日、もっと悪く言えば象徴的な意味で反原発運動が殺された日である。この日東京は新宿で「原発やめろ!!デモ」が開かれ、その集会前アピールに日の丸が登壇するということがあった(ほどなく引きずりおろされた)。なお、参加者に聞くと、大変な勢いのあるものだったようだ。
また、この日の日の丸登壇には、あまり注目されていないようだが、鈴木邦男が関わっている。なお、集会の様子が島田暁氏によって、ほぼ全てが撮影されている。実際、このフィルムには、新右翼の鈴木邦男が日の丸登壇に果たした役割が、はっきりとらえてあるのだがその割には認知度低い。今さらながら動画を見て解析したい。 まず、撮影部分では、中山一也氏も登壇者ととしてこの部分には登場するのだが、これがひどい内容で実際にブーイングを受けている。 中山一也「白州二郎や坂本龍馬が今いたらなんと嘆くことか」「だからこそ今こそ日本人は今こそすばらしいってことを、世界にアピールしようないですか。それが世界に対するね、お詫びですよ」「そしいもう一つ言うのは、広島に原子爆弾を落とされて、アインシュタインその原爆を作ったときに、核は絶対悪だということを湯川秀樹といっしょに言っているんだけどね。その二番目の場面が今回福島というところで、こういう災いを日本がなぜ受けないといけないのかといったら、なぜなら日本人は世界に誇れる民族であるからですよ」 あまりコメントを付ける必要もないだろう。あからさまなナショナリズムである。 さて、あらためて、タイムコードに注意しつつ画面に注目してほしい。 4分30分 日の丸を持った人物(ざらすとろ)が現れ、他の人物たちの軽いもみ合い。やがて、この場に鈴木邦男らしい人物の背中も見える。その後、ざらすとらと鈴木の二人で話しているように見える場面も。 6分30分 救援会からのアナウンス中に、ざらすとろがにじるようにして徐々に登壇の方に移動していく。 7分40分 ざらすとらがマイクをジャック。この直前に鈴木邦男がざらすとらに手を振り、「行け行け」とするような仕草が見せる。また、鈴木はざらすとろの背中を押し、登壇した後には拍手もしている。 このフィルムを材料に、ざらすとろと鈴木邦男の共犯とまで言えないかもしれない。しかし、事前の話し合い(と思しきもの)、「行け行け」という仕草、背中を押したこと、その後の拍手など、少なくとも「鈴木邦男がざろすとろを唆した」という形容をしても言いすぎではないだろうか。反原発運動の右傾化に対する鈴木邦男の責任追及を忘れてはいけない。
by BeneVerba
| 2016-07-04 23:08
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