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全てのマイノリティは新しいマジョリティである
The All Minority Are The New Majority
2011年10月30日 - アンジェラ・デイヴィス
原文:
http://pastebin.com/9sEVQv2K
https://www.youtube.com/watch?v=cmxWyhIPzgM

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ファシリテーター:
 マイク・チェック。マイク・チェック。

 どうもありがとうございました、アンジェラ。それでは質疑応答の時間に入りたいと思います。フレイリーが順番係を務めます。質問したい人は、彼女に目で合図を送ったり、近くまで行って肩を叩いたりして下さい。

 質問の順番が回ってくるまでは、後ろの方で座って待っていて下さい。最初の質問者は誰ですか?

質問者:
 こんにちは、アンジェラ教授。あなたの成したことの全てに感謝します。私と友人のアンジェラは、ズコッティ公園に来たばかりで、行動の日を計画するのに苦労していました。それはあなたが話されたことの中にも現れていたことでもあるとともに、そうした懸念を効果的にまとめあげることについて、どのような提案をなさいますか?

 つまり、女性やトランスジェンダーに対する抑圧、あらゆる人種、あらゆる国籍やルーツを待つ人々に対する抑圧、この世界に存在する全ての差異に対する抑圧を、一つのまとまりとして考えるということです。

 ですが、不均衡なことに、そうした人々は、この運動に関してテレビや新聞に採り上げられる人々よりも、さらに抑圧に苦しめられているのです。そうした人々を周縁化したり、かれらに沈黙を強いたりせずに、しかし、この大きく異なるものの、密接なつながりを持つ問題について、真の文化的な変化をもたらすにどうしたらよいのでしょうか?ありがとうございました。

アンジェラ・デイヴィス:
 それは複雑な問いですね。この問いは、実践することで解決していくものです。

 それは私が、「私たちは、複雑性を持った統一性の下に連帯することを学ばなければならない」と言った時に言いたかったことです。差異を消してしまわないような統一性です。歴史的に周縁化されてきた人々が、コミュニティの全体に成り代わって、声を上げることができるような統一性です。

 月日が過ぎるにつれて、あなた方のみなが、今よりもさらに深く学ぶことを、私は確信しています。この運動が、当初からマジョリティの意志を表現するものであったことを、見過ごしてはなりません。しかし、マジョリティもまた、全ての差異を包摂するという観点から、敬意を払われるべきものなのです。

ファシリテーター:
 次の質問者は、リンダ。

質問者:
 こんにちは、私がリンダです。あなたが、ここに来てくれたことに、感謝の念を表したいと思います。ここ「ウォール街を占拠せよ」で、あなたが廃絶しようとしている産獄複合体について、何か手助けできることがありますか?

アンジェラ・デイヴィス:
 産獄複合体を終わらせるために、あなた方ができることはたくさんあります。教育は、産獄複合体を終わらせるのに、役立つことでしょう。住宅事情の改善、職業の供給、保険制度の充実、特に精神保健制度の充実。これらの全てが、監獄というものを、時代遅れの代物にすることに、役に立つことでしょう。

ファシリテーター:
 次の質問者は、イーザン。

質問者:
 こんにちは。私の質問も産獄複合体についてのものです。あなたは活動家として、己の闘争を、長年に渡って闘ってこられました。私たちは、刑務所という制度に対して、直接行動に参加する際に、どのような戦略を採用するべきなのでしょうか?

 この運動に参加している人々の多くが、逮捕されうるということが大きな特権であり、奇妙な力学を生むものであると認識しています。なぜなら、多くの人々は制度のとりこになっているからです。そういうわけで、活動家は市民的不服従を戦略として用いる歳に、そうした力学を慎重に取り扱うべきだと思いますか?

アンジェラ・デイヴィス:
 これも複雑な問いですね。なによりも、私は刑務所の廃絶を、真剣に考えています。まず、刑務所の廃絶を、私たちのラディカルな政治的アジェンダに、付け加えることからはじめましょう。

 市民的服従が――、言い間違えました「市民的不服従」ですね、市民的不服従が関係する限りにおいて、それは真剣に取り扱われるべきものです。単純に、逮捕が起こりうるかもしれないからという理由ではありません。それは、より奥深い特定の目標を持って、なされるものなのです。

 「逮捕されちゃった」という新しいアプリが、あるそうですね。もっと大きなコミュニティにおける状況が重要なのです。不当逮捕が起きた時には、法律家、活動家、その他の人々が対応することが大切です。そうしたものが、組織化さねばなりませんし、それだけの理由はあるのです。そうですね、刑務所廃止運動において、私たちは「ムミア解放!」と声を上げましょう。そして、「死刑を廃止しよう!」と言いましょう。そして、「トロイ・デイヴィスに尊厳を!」と。

ファシリテーター:
 次の二人の質問者は、私たちのファシリテーターのどちらかです。ショーンはずっと精力的に活動してきました。私は、質問箱を開けて、新しい人の声を聞こうと思います。ここにいる人で、発言したい人はいますか?それでは、あなた!

質問者:
 マイク・チェック。私はジャネルです。デイヴィスさんへの私の質問は、いったいどうやって、有色人の若者たちの無関心に揺さぶりをかけて、社会運動へと参入させればいいのか、どうやって著名人たちを巻き込めばいいのかというものです。

 特に、より貧しく、手助けが必要であるにも関わらず、充分なサービスを受けていない地域の若者たちをです。カニエ・ウェストやジェイ・Zのような人々は、金持ちや富についてラップしていますが、彼らを聴いている若者たちは、貧しい状態に置かれたままなのです。この運動を、みんながみんなのために配慮し、全ての人々を含み、誰もが報われるような、包摂的な運動にするためには、どうしたら良いのでしょうか?

アンジェラ・デイヴィス:
 あなたの質問は、包摂性についてのものと、運動に参加したくないと感じている人々に対する、明白な抑圧の両方についてのものですね。私たちが運動を築き上げていくにつれ、今は運動を遠ざけている人々も、私たちに参加しなければならないように、感じることでしょう。私が考えるに、本当の質問は、包摂性にこだわり続けることなのです。形だけではなく、お互いの物語を語り合うことを実践することです。ジャッキー・アレクザンダーの言葉を引用しましょう。「私たちは、お互いの物語について、もっと能弁であるべきだ」。

ファシリテーター:
 次の質問者は、こっちね。

質問者:
 こんにちは。私の名前はエスターです。私の質問も似ています。日常生活において特権を奪われて、どこかしら、自分たちのためのものではないと感じていたり、あるいは、この場所に来るのが居心地良さそうに思えないと感じていたりするために、この場にいない有色人の人々に対して、何か仰りたい言葉はありますか?それにまた、リーダーのいない運動は、伝統的に周縁化された人々に、どのような影響を及ぼすのでしょうか?

アンジェラ・デイヴィス:
 まさに、それが問題です。私は、これといった答えを持っているわけではありません。ですが、有色人の人々を、女性たちを、周縁化されたセクシャリティの人々を、移民たちを――、特に、無届滞在者たちを、巻き込んでいくことに、こだわることが重要だと言えるでしょう。誰もがみな、そうした人々の声に、耳を傾けることに積極的であるべきです。伝統的に特権を与えられた人々は、権利は周縁化され人々にも及ぶものであることに、自覚的になるべきなのです。これこそが、私たちの誰もがしなければならない仕事なのです。どうもありがとう。

ファシリテーター:
 次の質問者は?すぐあっちに。

質問者:
 二、三ヵ月も経てば、選挙戦が人々の注目を引き付けはじめると思います。民主党支持者は、大銀行やウォール街に反対するかのような姿勢を取りたがります。どのような政治的姿勢をお持ちなのか、お聞きしたいと思います。第三の政党なのか、それとも他の何かあなたにできることなのか。


アンジェラ・デイヴィス:
 それには一つの方法しかありません。二大政党制は、これまでずっと機能したことがありません。今でもそうです。明らかに、私たちには別の選択肢が必要です。

 個人的には、私たちには、強力で、ラディカルな、第三の政党が必要だと思います。この運動においては――、これはもちろん政党ではありません――、政党ができる以上のことを成し遂げています。ですから、腐敗した二大政党制に圧力をかける最善の方法は、この運動を育て上げていくことだと、私には思われます。

 それを実践するためには、この国だけでなく、海の向こうの人々とも、連携しなければなりません。中東で闘いを担っている人々と、アフリカで闘いを担っている人々と、ヨーロッパで、オーストラリアで、ラテン・アメリカで闘いを担っている人々とつながるのです。それが、政治体制に圧力をかける最善の方法だと、今の私は考えます。

ファシリテーター:
 次の質問者は、マイケル・アダムズ。

質問者:
 デイヴィスさん、私はずっと資本主義に反対してきました。私は、資本主義とは自己中心的で、貪欲なものだと考えます。私は、私たちの祖先たちが、何百年も前にしたように、新しい貨幣を造り、物々交換をやるべきだと思うのです。それから、私があなたにお聞きしたい意見は……私は、企業の奴隷でした。大企業に勤めていたのです。今はもう、そんなことをしようとは思いません。私は、資本主義社会に対する、あなたの意見をお聞きしたい。

アンジェラ・デイヴィス:
 私は、資本主義はゴミだ、というあなたの意見に賛成です。私の人生における大半――途方もない大半――、ちょうどここのグリニッチ・ヴィレッジの高校に通っていた時から、私は、いくどもいくども、「打倒資本主義!」と言ってました。しかし、私たちに必要なのは、より複雑なオルタナティヴです。

質問者:
 物々交換については、どうですか?

アンジェラ・デイヴィス:
 私たちが必要としているのは……私たちが、いつかは貨幣なしに生きていけるようになる、というあなたの意見に賛成です。貨幣が不要になる時代を、私たちは想像してみなければなりません。一方で、このラディカルな闘争においては、あらゆる範囲の問題設定が定義可能なのです。ですが、私は打倒資本主義に賛成です。

ファシリテーター:
 次の質問者。

質問者:
 みなさん、こんにちは。私の名前はケシです。こんにちは、デイヴィス教授。私たちのために、スピーチと、質疑応答をありがとうございました。

 あなたの「ウォール街を占拠せよ」という言葉に対する意見は、どのようなものでしょうか?植民地支配の歴史を考えると、より大きな世界的な規模の運動において、「占拠」という言葉が含む意味に対して、どうお考えですか?また、この運動を構築するに当たって、運動を持続的なものに、政治的なものに、包摂的なものにするために、言葉はどのような役割を果たしているのでしょうか?

アンジェラ・デイヴィス:
 素晴らしい質問ですね。私たちは、言葉に挑んでいるのです。私たちは、また、言葉を変えようとしているのです。

 私たちは、私たちが用いる言葉の共振に気付いています。私たちは、プエルトリコの運動が、「反占拠」というスローガンを掲げたことを知っています。私たちが、「ウォール街を占拠せよ」という時には、この国が先住民の虐殺によって占拠されて、建国されたものであることに、自覚的でなければなりません。

 私たちが、「ウォール街を占拠せよ」とか、「ワシントン・スクエアを占拠せよ」と言う時には、占拠は他の国では、暴力的で残忍なものであることに、自覚的でなければなりません。パレスティナは、その土地を占拠し続けており、私たちは、軍事的な占領に「ノー」と言う方法を学ばなければならないのです。それと同時に、私たちは、「占拠」という言葉の意味を変えようとしています。私たちは、「占拠」を美しい何かに、コミュニティをまとめ上げる何かに、愛、幸福、希望を求める何かに、変えているのです。

質問者:
 他の国々での女性の投票権についてはどう考えますか?どうお感じになりますか?

 全ての女性は投票する権利を持つべきです。そのことは理解されなければなりません。とはいえ、あなたの言うとおり、多くの国々では、このアメリカでも、女性は投票から遠ざけられているのです。

質問者:
 中東については?中東のムスリム国家については、どうですか?

アンジェラ・デイヴィス:
 既に述べたように、そのことは理解されなければなりません。あらゆる場所において、女性は、投票する権利を持つべきなのです。そして、私たちはあらゆる場所での女性の投票権を、支持しなければなりません。

 しかし、同時にまた、多くの問題もあるのです。多くの場合において、民主主義とは、投票権のことだとみなされています。しかし、民主主義とは、はるかに多くの意味を持つものです。そうして、この運動は、新しく、より創造的な民主主義のための戦略を、発展させている最中だと考えます。

ファシリテーター:
 次の質問者は、白いスカーフの女性。

質問者:
 こんにちは。お会いできて光栄です。私は、無駄なことはしたくありません。現実的でいたいのです。私たちは、どのようにして、私たちが「複雑な統一」と呼んでいるものを進めたり、調和させていくことができるのでしょうか?ですが、平等や進歩、その他は「空白補充」の再分配を必要とします。ボランティアにしろ、その他にしろ、もっと多くの「空白補充問題」が必要なのです。

アンジェラ・デイヴィス:
 質問ありがとうございます。それこそが、この運動の全てに思えます。形式的な平等を、どうやって内実のある平等に変化させるのか。そのために、私たちは、住宅問題や、教育の無償化、教育の脱商品化、福祉サービスの充実を支持しているのです。それにまた、想像力の行使や、職業の要求、正義への要求もです。平等、自由、それらは、この運動が目指しているものの全てに思えます。自由への要求であり、自由の再定義でもあります。

ファシリテーター:
 次の質問者は、こちら。

質問者:
 こんにちは。数々の革命や動乱は、巡り巡って、また別の革命を呼んできました。何かとても素晴らしいものの先頭にいると、私には思えるのです。それで、私の質問というのは、この運動をただの「もう一つの革命」にせず、持続性があり、人間味のあるものにするために、何ができるのだろうかということです。

アンジェラ・デイヴィス:
 良い質問ですね。しかし、これが「もう一つの革命」だとしても、とても素晴らしいことだと思います。でも、あなたの質問はわかります。過去を思い描き、現在を生き、未来を想像することで、この運動が、私たちを前進させることでしょう。

 私たちは、未来が決して何をもたらすのか、知ることはできません。私たちは、私たちの活動が、どのような可能性を持った帰結をもたらすのか、決して知ることはできません。学者にして活動家の、スチュアート・ホールは、かつて「保証などはない」と述べたことがあります。保証はありません。ですが、私たちは、私たちの理想や、希望、想像を反映させた未来を、築き上げることができるかのように、行動することはできます。

ファシリテーター:
 次の質問者は、こっちです。

質問者:
 選挙の話に焦点が集まったおかげで、第三の政党に投票すべきだと私は考えています。しかし、選挙をボイコットするという選択には、より力があるのではないでしょうか?

アンジェラ・デイヴィス:
 私の考えを明確にしてくれて、ありがとうございます。なぜなら、私が、私たちには、ラディカルな第三の政党が必要だと言う時、それは未来を投影して言っていることなのです。また、私は、独立した政党こそが、今日では重要な役割を果たすだろうと考える一方で、私たちは共和党に議席を与えてはならないと言わねばなりません。

 ブッシュが大統領だった時のことを覚えていますか?わずか数年前のことです。そしてまた、質的には異なる状況ではありますが、同じように、オバマも私たちを失望させました。オバマ政権に圧力をかける最善の方法は、この運動を築き上げてゆくことです。

 この運動は、オバマをトップに選ぶことのできる、勢力を反映したものです。そのことを忘れないようにしましょう。そして、労働組合を巻き込み、教会の人々を巻き込み、貧しい学生たちを巻き込み、あらゆる人々を巻き込んで、この運動を築き上げてゆきましょう。私たちが「九九%」と言う時、私たちは、「九九%」の人々を組織化することを、固く決意しなければいけません。

質問者:
 ディヴィスさん、ありがとうございました。あなたが、私たちのためにしてくれたことと、してくれていることに感謝します。私は、あなたは光輝く実例であり、私たちがやらなければならない、真剣な研究と熟考の反映だと思います。

 私は、最近になって、独学で『共産党宣言』を読み始めました。あなたが、かつて共産党の党員だったことを知っています。そういうわけで、あなたは特定の概念群に対して、親しまれていると確信しています。私は「危険な階級(ルンペン・プロリアート)」というアイディアに、惹かれています。「社会の屑、この受身の腐敗した群れは、時として、プロレタリア革命によって、運動へと引き込まれるが、しかしながら、その生活状態からして、反動的な陰謀に買収されるであろう」。「ウォール街を占拠せよ」が、私たち独自の「危険な階級」になりうるという、潜在的な三つの概念を与えてくれませんか?

アンジェラ・デイヴィス:

 三つですね。一番目は、「私はトロイ・デイヴィスだ」というスローガンです。州政府によって死に直面していた時、トロイ・デイヴィスは、私たちに、死刑執行に抗して、この運動を継続してゆく可能性を、与えてくれました。それが一つの方法です。

 私は、長年にわたって刑務所廃止運動に、携わってきました。今年は、アッティカ刑務所の反乱から、四〇周年記念にあたります。この運動が、アッティカの反乱から、四〇年後に起きたのは、全くの偶然でしょう。「危険な階級」となるには、アッティカ刑務所で四〇年前に、アフリカ系の囚人、ラテン系の囚人、白人の囚人、ネイティブ・アメリカンの囚人たちが、団結して民主的なコミュニティを作り、ラディカルな変革を求めたことに学ぶことです。それが二つ目の方法ですね。

 私は、もっともっと多くの方法を、あなた方に伝えることができるのですが、あなたはたった三つだけを、教えてほしいのですね。無届滞在者たちと、自分を同一視しなさい。それがもう一つの方法です。この国では、他のどの集団よりも大きな割合で逮捕されている、トランスジェンダーの人々と、自分を同一視しなさい。それが四番目の方法です。

 もっともっと多くの方法を、伝えたいのですが、ここらでお終いにすることにしましょう。あなた方は、私の伝えたかったことを、理解してくださっていると思います。

ファシリテーター:
 最後の質問者、クリスティーナ。

質問者:
 あらためまして、ここに来られたことに感謝したいと思います。これは、とても大きな喜びです。私は、これを目撃することができるように、娘を連れてきました。私の質問は、保守派の同胞たちに対して、私たちはみな一つだと言うことを知らせるために、どのように出迎えたら良いのかというものです。

アンジェラ・デイヴィス:
 保守派の人々はいます。保守派の人々はいるのですよ。私の戦略は、いつももっとも受け入れやすい人々を、運動に連れて来るというものです。私たちが、巨大になるにつれ、より多くの保守派の人々が、取り残されたと感じるようになり、私たちに加わるようになることでしょう。実に簡単なことですね。

 ありがとうございました。



訳者コメント:
 アンジェラ・デイヴィスが、二〇一一年一〇月三〇日に、ワシントン・スクエア公園で行った講演の後半部分で、前半部分のスピーチと異なり、こちらは質疑応答である。それにしても、前半部分を私が翻訳したのは、なんと二年以上も前のことになる。本来ならば、前半部分を訳した後、数日からせめて数週間以内に、今回訳した後半の質疑応答部分を訳出したかったのだが、大まかに言って、二〇一二年は、『ウォール街を占拠せよ――はじまりの物語』の翻訳に明け暮れ、二〇一三年は、労働委員会での大月書店との闘争に明け暮れた。そして、それらは私を疲弊させた。

 「マディソン通りからマドリッド通りまで詰めかけて」(正しくは、「ウィスコンシン州のマディソンからスペインのマドリッドまで」)という、まともにリサーチをしたとは思えない珍訳本を堂々と出版したり、今どき「ブラックパンサーのアンジェラ・デイビスを祭り上げたりして」(彼女は、今でも現役の活動家であり、『監獄ビジネス――グローバリズムと産獄複合体』という本も出している)などといった駄文を書き散らしていたピエロめいた御仁がいたことなども思い出す。

 なお、私が最近電子メールで連絡を取った、OWS関係者に拠れば、「私たちの運動は、政府によって破壊されてしまった」そうである。それでも、記録として本稿を訳すことにする。また、動画の著作権者のRobert K. Chin氏の許諾を得たので、できる限り早く、日本語字幕版の動画も公開する予定である。




by BeneVerba | 2014-09-09 12:08 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)