大月書店当該の芦原です。およそ一年半ぶりの「のうがき」登場となります。既に、このニュースでも何度かお伝えしましたが、ここ数年間非常に重い抑うつ状態にあります。
 
 その上、さらに追い打ちをかけるような出来事が最近ありました。大月書店の岩下結編集者が、「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」なる団体の一人として、コメントを寄せているニュースを見たのです。

 その時以来、これまで社会運動に参加してきた中で受けた、様々な差別がフラッシュバックのように繰り返し繰り返し思い起こされる、という極めて辛い体験に苦しんでいます。

 岩下が私に対して行ったことは「踏み絵」でした。「あなたの思想信条を捨てなさい。朝鮮民族としてのアイデンティティも捨てなさい。そしたら仕事をやらないこともない」といったようなものです。そのような差別者が、こともあろうに「反差別」を掲げてマスメディアに登場しているのです。

 思い詰めたあまり、匿名で「自殺予防ホットライン」に電話をしたりもしたこともあると言えば、私の今の苦しみの一端は推測できるでしょうか?

 シェイクスピアの『マクベス』の冒頭で、魔女たちが「Fair is foul and foul is fair」(マコトはウソなり、ウソはマコトなり)という呪文めいた奇妙な言葉を唱えます。これが今の私の生きている世界です。


# by BeneVerba | 2018-08-03 06:13 | 意見