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「ウォール街を占拠せよ」に捧げる詩
2011年11月16日 - ザック・デ・ラ・ロッチャ 原文:http://www.billboard.com/news/zack-de-la-rocha-pens-poem-for-occupy-wall-1005537452.story 原詩: The beginning spills through city veins Into the arteries And under powers poison clouds We move like the shadows Through the alley ways Through nightmares bought and sold as dreams Through barren factories Through boarded schools Through rotting fields Through the burning doors of the past Through imaginations exploding To break the curfews in our minds Our actions awaken dreams of actions multiplied A restless fury Once buried like burning embers Left alone to smolder But together stacked under the walls of a dying order All sparks are counted Calloused hands raised in silence Over the bonfire of hope unincorporated It's flame restores tomorrows meaning Across the graveyards of hollow promises As gold dipped vultures pick at what is left of our denial And the youngest among us Stare at us stoned like eyes determined And say Death for us may come early Cause dignity has no price At the corner of now and nowhere Anywhere Everywhere Tomorrow is calling Tomorrow is calling Do not be afraid -- Zack de la Rocha 拙訳: 都市の隅々に張り巡らされた静脈を通り抜け はじまりが溢れ出し動脈へと流れ込んでいく 有毒性の雲の切れ目を見上げつつ 我らは影の様に躍動していくのだ いくつもの窮屈な路地裏をくぐり抜け 夢の名で売買される悪夢をくぐり抜け 何も生み出さない工場群をくぐり抜け 板で囲われた学校群をくぐり抜け 腐敗した草木の平野をくぐり抜け 焼けつける過去の扉をくぐり抜け 打ち破られた想像力をくぐり抜け 我らの心の外出禁止令を破るために 我らの行為が次々に夢見る行為を目覚めさせる 安堵の来ない激憤を 燃えさしのように打ち消し埋められて 内奥に人知れず火を宿していた激憤を だが消えゆく秩序の壁の下、共に我らは積み重なり あらゆる火の粉は残り無く全てを勘定に入れられて 冷たく硬められた手は音も無く空へと高く掲げられ 今なお併有されていない希望の篝り火を乗り越えて 明日の意味を取り戻す、それは燃えさかる炎なのだ 空約束たちを埋葬する墓場をこれより過ぎ去りて 金に浸けられた禿鷹が我らの拒絶の残飯を啄むまさにその脇で そして、我らの中でいちばんに年の若き者たちは 決意を込めた目のように固まる我らを見つめている そして、こういう言葉を告げている 私たちにこそ死は早くおとなうはず なぜなら尊厳に値札は付けられない 今この時とどこにもない場所が交差する街角で どこででもある場所で あらゆる場所で 明日の声が呼びかけている 明日の声が呼びかけている 恐れを抱かず我を迎え入れよと ――ザック・デ・ラ・ロッチャ 訳者コメント: Twitter経由で、先日のニューヨーク市警による「ウォール街を占拠せよ」の強制排除を受け、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのヴォーカリスト、ザック・デ・ラ・ロッチャが詩を発表していたことを知ったので、翻訳。 詩ということで、通常このブログで訳している記事とは異なる難しさを抱えた。一つの言葉に複数の意味が込められているのだが、それをどう訳すかの問題、中途半端にどちらにもとれる言葉を使うとかえって意味が薄れてしまう問題など。本来なら長い時間をかけ、原詩の持つ複雑な意味を読み込んだ上で、言葉を厳密に選定しつつ行われるべきだ。 そんなわけで、まず原詩を味わってもらうために、拙訳と同時に掲載した。なお、この詩と同時に何か声明が添えられていたようなのだが、その全体を発見することはできなかったので、原文として提示したリンク先にあるその一部を、下記に訳しておく。 この詩は、その勇気が世界を変えつつある占拠運動に捧げたものだ。強くあり続けるんだ。我々は勝利しつつある。 ところで、私生活の野暮用がようやく一段落ついたので、平日をかけて数本、土日に数本ぐらいのペースで翻訳や訳文の見直しをしていきたいと思っている。
by BeneVerba
| 2011-11-21 18:31
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