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傷を変容させる、安全性を作り上げる:「ウォール街を占拠せよ」が直面する性暴力とそれを乗り越えて
Transforming Harm & Building Safety: Confronting Sexual Violence At Occupy Wall Street & Beyond 2011年11月04年 - 「ウォール街を占拠せよ」サヴァイヴァー支援チームのメンバー 原文:http://occupywallst.org/article/transforming-harm-building-safety/ 「ウォール街を占拠せよ」サヴァイヴァー支援チームのメンバーによる声明 ニューヨーク、2011年11月4日:私たちはこの声明を、「ウォール街を占拠せよ」で起こった性的暴行について、私たちの仲間である占拠者たちに情報を与えるため、またそれへの応答として書いている。私たちはまたこの声明を、サヴァイヴァーを非難し、このひどい事件を「ウォール街を占拠せよ」を攻撃する材料として使っているメディア報道への返答として書いている。私たちはこの声明を、「ウォール街を占拠せよ」の支持者として、サヴァイヴァー仲間たちとして、味方たちとして書く。 10月29日の朝、「ウォール街を占拠せよ」に参加している一人の女性が、リバティ広場で性的暴行の被害にあった。彼女が暴行を受けたと確認した人物は、前回の暴行のために11月1日に逮捕され、現在拘置中である。 暴行のあった朝にサヴァイヴァーは、彼女を支え代弁者となるために、ソーシャル・ワーカー一人を含む「ウォール街を占拠せよ」の女性グループに付き添われて、病院へと行った。事件が発覚してから現在まで、サヴァイヴァーは彼女の味方たちと、感情的、医学的、法的な支援を提供するためのリソースを持つ訓練を受けた代弁者たちのネットワークに包まれている。過程の全ての段階で、またサヴァイヴァー支援の核となる原則に従って、彼女は名誉を回復したいと望んでおり、また、彼女の選べる選択肢について幅の広い情報が提供されている。サヴァイヴァーはすぐに、彼女に暴行を働いた人物が、これ以上「ウォール街を占拠せよ」の誰かを傷つけることのないようにしてもらいたいと思った。コミュニティのメンバーは、この要求に敬意を払い、当該人物に私たちの拠点を去るように要請した。そして彼がそれを拒絶した時、彼の活動は監視され、やがて追い出された。 これらの努力はサヴァイヴァーに、入手可能な選択について慎重に検討する時間と空間を提供した。その次の二日間に、家族や友人たちや支持者や非暴力の代弁者たちと議論を重ねて、サヴィヴァーは警察に被害届を出す決心をし、犯罪捜査と起訴が行われるように強く求めている。「ウォール街を占拠せよ」の支持者たちに伴われて、彼女は警察署に行った。そして、支持者たちは法的な手続きの間を通して彼女を支えていくだろう。 私たちは、メディアと公衆の中の数名が、暴行を受けたことでサヴィヴァーを非難するのを見て、悲しんでおり、また怒っている。サヴィヴァーにどんな落ち度もない。一連の行為を選んだことに対してサヴァィヴァーを非難するのは、もしくは、その選択を選ばせているといってコミュニティを非難するのは、受け入れがたい。付け加えるに、今この時私たちは、彼女が被害届を出した警官が、性的暴行というトラウマをもたらすような事件の後では、彼女には支援を必要だとしているということよりも、どうやら彼女の「ウォール街を占拠せよ」での関わりに関心を持っているらしいということに、悩んでいる。暴行の被害を受けたことについて、サヴァイヴァーに落ち度はなく、彼女は自分の政治的な意見を言うことのできる、開かれた抗議運動に平和的に参加していただけなのだ。私たちはこれが、「ウォール街を占拠せよ」で起こった性的暴行の、いくつかの既知の理由のひとつだということに気付いている。私たちは、これらのぞっとするような行いにうろたえており、多くの占拠者たちが抱えている自らが引き起こした恐怖に苦しんでいる。それらが私たちの開かれた運動に安全に参加する能力に与える、否定的な影響と同様に。私たちには、暴力に脅かされることなく、平和的な抗議運動に参加する権利があるのだ。 私たちはまた、メディアの一部が、「ウォール街を占拠せよ」を攻撃して、その信用を傷つけるための陰険な新しいやり方として、この事件を利用しようと試みていることを心配している。このような悲劇に対して、それを操りつけ込んで、このように平和的な政治運動の信用を傷つけようとするのは、非難されるべきことだ。「ウォール街を占拠せよ」は、言語道断にも性的暴行がありふれているという、より広い文化の中にある。アメリカでは2分間に一人だれかが性的暴行を受け、ほとんどの暴行犯は被害届を出されることもなく、ほとんどのレイプ犯は決して責任を問われることもない。私たちは暴力を許容する文化の中に住んでいる。そこでは、性的暴行はしばしば無視され、大目に見られ、許され、奨励されてすらいるのだ。私たちは、「ウォール街を占拠せよ」で起きた暴行のサヴァィヴァーにとって、被害届をニューヨーク市警に出すことは、確信を持つのがとりわけ難しい事柄だったことを特記しておきたい。ニューヨーク市警は弁解不能なまでに攻撃的であり、その「ウォール街を占拠せよ」に対する警察力の悪用は、抗議者たちに警察力に対する信用を損なわせている。 個人として、またコミュニティとして、私たちには、この暴力の文化に対抗するオルタナティブを作る責任と機会がある。いく人かは自らがサヴァイヴァーでもある代弁者たちは、概して性的暴行の問題に対処するために数十年間も働いてきた。私たちは、サヴァィヴァーたちが敬意を払われ、無条件に支援を受けられ、堂々と振る舞うように支援され、全てのコミュニティの成員が、傷を防ぎ、傷に応答する社会を築こうとして、「ウォール街を占拠せよ」のために、そして世界のために働いている。私たちは、性的暴行に対する関心を高めるため、自らの努力を倍加させている。それらの中には、健全な関係の力学を奨励することや、傷を限定することに役立つ同意の実践といった再発防止措置が含まれている。 私たちは、私たちのコミュニティを教育し変化させて、同意、安全、幸福、健康の文化にするための戦略を作り出し、それを分かち合っている。「ウォール街を占拠せよ」おいては、それらの戦略には現在のところ、サークル活動の支援、相談、同意の訓練、より安全な寝るための空間、自己防衛の訓練、コミュニティの見張り、関心を高めるためのキャンペーン、そして、傷に対処するためのその他の進化しつつあるコミュニティに基盤をおくプロセスが含まれている。私たちは、サヴァイヴァーたちに、支援者や代弁者と接するように、その多くが下に一覧化されている、コミュニティに基盤をおく入手可能な選択と同様に、医学的、法的、社会的なサーヴィスを利用するように励ましている。私たちは、コミュニティとして共に立ち上り、性的暴行と性的嫌がらせの防止を目指して働き、暴行を受けた全ての人に揺るぎない支援を提供しよう。私たちは、サヴァイヴァーに、可視性、支持、弁護を与える一方で、傷付けた人物に責任を取らせる文化を作るために、身を捧げているのだ。 希望と連帯を表明しつつ、 「ウォール街を占拠せよ」サヴァイヴァー支援チームのメンバーより 私たちは下の一覧に、サヴァイヴァーとその味方に対し幅広い選択を提供している信頼のできる地域のリソースを含めた。私たちはこれらのサーヴィスを推奨するが、この声明の保証のためにそれらに連絡を取ってはいない。 Contact the Safer Spaces Working Group: saferspaceows@gmail.com Audre Lorde Project's Safe Outside the System Collective: http://www.alp.org/community/sos Center for Anti-Violence Education: http://www.caeny.org CONNECT NYC: http://www.connectnyc.org NYC Alliance Against Sexual Assault: http://www.svfreenyc.org/resource_list2_New_York.html New York City Anti-Violence Project: http://www.avp.org Rape Crisis Providers in NY: http://www.health.ny.gov/community/adults/women/violence/rape_crisis/rape_crisis_provider_report.htm RightRides: http://www.rightrides.org Rock Dove Collective: http://www.rockdovecollective.org Safe Horizon: http://www.safehorizon.org STEPS to End Family Violence: http://www.egscf.org/services/steps/ Streetwork Project: http://www.safehorizon.org/streetwork Support New York: http://www.supportny.org 訳者コメント: このコメントは、後で書き換えるかもしれないが、ひとまず、声明に添えられているリストは意図的に訳さないでおいたことを記しておきたい。
by BeneVerba
| 2011-11-25 08:19
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